TVムーヴィー万歳

hellbeyond2005-02-14

今日はヨコハマ辺りまで久しぶりに自転車を駆ってこようかと思っていたが、昼間1時頃に我が師匠の一人高橋一郎監督から電話を受けた。
僕に見せたい作品をいろいろDVDに録って下さったので、時間のある所で手渡ししたいとのこと。願ってもない。
明日の1時半に監督宅付近のルノアールで会うことに。
なので本日は大泉へ帰投。そしてヨコハマ行けなかった分として、大泉テリトリーのビデオ屋をひと回り。


で、先日頂いていた監督の過去の作品DVD『悲しくてやりきれない』(’92/TBS作品)をみていなかったので鑑賞。
やばい。俺が今まで関わってた2時間ドラマはなんだったんだ。あれらも、これほどの「作品」になる可能性があったのだろうか。
役所広司名取裕子柄本明と主演三人の演技が素晴らしいのは当たり前として、彼らの方向性がまるで違う演技を高橋監督の演出が統率し、まるで音楽のような読後感の、緩急のある作品になっている。
監督の演出はなんというか、ポーカーフェイスなのだが表情が豊かというか…作り手がヘンに前面に出て来ないのに、明らかにその画面には「演出」が溢れている。とても不思議な演出家だと思う。
そして監督は毎回選曲にもこだわるが、この作品では既成映画(恐らく自身のフェイバリット映画?)のサントラから選びだし使用。これは作品使用権利料の心配をしなくていいTVだからこそ出来ること。そして既成映画の印象をも自作品の演出に組み込み利用し、この作品内でそれぞれの曲が新たな意味を与えられている。これこそ最良のオマージュだと思う。


高橋監督には一昨年『マグロ☆ボーイズ』(原作の『市場ボーイズ』も素晴らしい小説!)去年『新幹線をつくった男/夢よ、もっと早く!』でお世話になっていた。
現在次作品の構想中らしい。ああ…また使ってくれないかなあ。