イン ザ サナトリウム

hellbeyond2005-05-17

実は風邪をこじらせて昨日から部屋で静養している。
メインスタッフは未だ長野の諏訪郡で撮影中。


昼過ぎ、自室作業の為の資料をスタッフルームに取りに行く。
ガランとしたプレハブ。自分で鍵を開けて入るこの微妙な疎外感。
机上には開けっぱなしのスナック菓子。


折角外に出たのでスタジオ前のOZでインドカレーを食べる。友人に風邪の顛末をメールすると、程なく電話が掛かってくる。
いつものことだが、気兼ねない言葉を掛けてくれる。
取り留めのない会話。カレーが美味しい。
回復の兆しだろうか?


帰途、映画館の前のポスターが目に止まる。
そうか。『コンスタンティン』やってるんだなあ。



という訳でレイトショーで『コンスタンティン』鑑賞。
他人のレビューで多かったのが、例によって「キリスト教圏の人間なら楽しめるかも」とか「日本人には理解し難い」って感想。…じゃ、坊主が出てきて念仏唱えりゃ理解出来るとでも?
この内容でそんなこと言ってたら『ブルース・ブラザース』も観れないよ。『ファングルフ』の磔で笑ったならそんな阿呆な感想は出てこない筈。
この作品に関しては、理解出来ない方は感情移入の許容値の個人差を問題とするべきかと。
彼ら(製作者たち)は十分「理解」と「感情移入」の取っ掛かりを鏤めてくれてる。
劇中のセリフを引用すれば「天使や悪魔はきっかけを与えるだけ。どう行動するかは人間の問題だ」
ってやつ。


で、内容ですが、メキシコ人の兄貴が途中で行方不明になって、問題のアイテムが何時の間にかロサンゼルスに到着しているというずっこけポイントを除けば良く出来ていたと思う。オカルト映画としての意匠も映像の完成度との均衡を上手く保っていて、金の掛かった『プロフェシー』と言ったら分りやすいかも。
PV監督なのにうざったいカイル・クーパー風味が皆無だったのも好印象。


劇場作品では久々のお薦めです。