借り物競争

hellbeyond2005-07-15

忙しい時期は自分が二人くらい居るんじゃないかと錯覚するほど忙しいこの稼業だが(うむ、稼業‥なんとこの職業にあたる自分の姿勢に相応しい言葉だろう)、いい所といえば逆に自分で仕事を入れない時期は全く持っての無職(じゆうじん)となれることである。
現在もこれ以上ないくらい休暇中である。


藤沢の自室には大学時代からの知人友人からの借り物が山をなしており、この休み期間を利用してとりあえず連絡のつく人間から返却をしている。
久しぶりに知人に会うというのはいいことである。気持ちがいい。何というか、たまりにたまった健康保険を一気に払い込んだ時のような‥。
この間も高校時代の友人Oに借りていた漫画類を返却に行ってきた。
ローカル線で三駅。午後九時半に待ち合わせ。
会う。返す。すっきり。
帰りがてら話していると、仕事後だというのに個人練習のためこれからスタジオを借りるという。久しぶりに本町のスタジオに一緒に行ってみることにする。思えばOの声を聴くのは3年ぶりということになる。
懐かしい防音室の密閉感。マイクをセッティングするOの横でドラムを触る。適当に自分もマイクを繋いで声を出してみる。
当たり前だがカラオケとは違う。声にはそこそこ自信があるつもりだが、やはり「表現」としてそこに立ち向かってきた人間と並ぶと気圧される。というか、当たり前だが友人は成長していた。
ただひとつ思うのは、仕事も、周りの演ってることも気になるだろうけど、イッカイ自分の世界にどっぷりはまってみればいいのに、と。若しくは、逆にもっともっと恥ずかしがらずキャッチーになっていいのではないだろうか。うむ。いつもながらここまで書いて読み返すと、自分にも同じことを言い聞かせてやりたいことであるよ。


あ、そうそう、部屋掃除してたらまだ出てきたよ。Oに借りてたトラヴィスのCD。