BAD DVDs

研究対象として『バタリアン2』『エイリアン2完全版』のDVDを買う。
両方とも安価で発売されたものだが…


まず『バタリアン2』の音声の酷さには怒りを覚えた。
サウンドトラックは確実に日本公開時/ビデオのものとは別物(アメリカ公開バージョン?)。J・ピーター・ロビンソンの不気味かつアップテンポで愉快な音楽/効果音楽はすべてチンケ且つ子供だましなどうしようもない音楽に差し替えられている。
効果音もほとんど殺ぎ取られ、オープニングのトラック荷台でゴトゴトと揺れて擦れあうタンクの音やそれが路上に転がったり水に落下した際の不吉で重い効果音はすべてなし(明らかに不自然)。初めて子供三人が墓地に入る際の「死への怖れと興味」を感じさせる美しいテーマ、主人公が墓場内をいじめっこに追われて走る際の、その後の出来事を予感させる不気味な曲、すべてなし。
もうこの辺りで呆れて停止しましたが…おそらくガスが墓地に蔓延する際の最高に盛り上がる音楽や、その後の雨のシーンでかかる余韻音楽なんかもないんだろうなあ…っていうか、これをジャケットに明記していないのって詐欺だと思うんですけど。ワーナーの販売担当者の作品に対する愛の無い姿勢が良く分りますね。ま、それはこの作品には出来のいいメイキングがあるはずなのに(以前テレビ放映の際には本編の最後にくっ付いていた)それが付属していないことからも分るけれど。ワイドスクリーン+監督コメンタリーがついているのがまだ救いか。
『エイリアン2』もDVD化に際してリマスターしてほしかった。
大きい画面で見ると粒子の粗さや退色がすごく気になる。
色彩が重要な演出要素であるだけに…。


悔しいなあ。
千円以下の値段なのにTV放映時の日本語吹替を収録してる『ドクター・モローの島』とか『バニシング・ポイント』とか優良商品もたまにあるんだけどなあ。