長野からの帰還

hellbeyond2006-06-23

 自分にとって初めてのオール地方ロケ作品が、明日で終わる。
 (本当のところを言うと27日に一日だけ玉井病院で東京ロケがあるが、こんなの2〜3時間で終わるから計算外)
 撮影の最終日になっての日記だが、別に忙しかったわけではない。今日になってフロントでLANケーブルを借りられることを知っただけである。
 14日間、割とすいっと過ぎた気がする。
 考えてみれば大泉に住み始めてから、こんなに長い間部屋を開けたのは初めてである。
 部屋に帰ったときの足裏に染みるような安心感を思うと、少しだけ、ホームシックのような切なさを感じる。
 ともあれ楽しいロケだった。
 最初の三日間は千曲川須川湖ロケでいやっちゅうほど毛虫に出会い、旅館の隣の無人の土産屋(結局この店の店員を一回も見ていない)の賞味期限が一年前に切れた「ときめきキャンデー」にびびり、撮休日出掛けた小諸市ビデオ屋では『ブルース・リの復讐』という謎のビデオを購入した。
 美術的にも演出的にもさほど大きな問題は起こらず、忙しすぎてボールド(カチンコ)を入れるタイミングを逸するというようなこともなかった。
 穏やかな撮影。
 そんなのもたまにはいい。