卑しい機械
長野から帰ってまずしたかったこと:どっぷりハマれる映画を観ること。
ってお題を掲げていたにも拘らず『ディアブロ』なんつう中途半端に劇場公開された駄作を10分で停止し、昨日はふて寝した。という訳で本日は期待株であった英国製の『ロンゲスト・ヤード』サッカー版『ミーン・マシーン』を鑑賞。
別にワールドカップに影響されて、なんていうことは全くなく(結局一試合も観なかった)、映画ジャンルとしてのスポコンが好きだから…という単純な理由である。
何処の国の作品だろうが、観客を楽しませる黄金率を知った人間の作品は同じ匂いを持つ。
黒澤明作品(同列に双べると怒られそうだが)、『トレマーズ』『ショーシャンクの空に』。
作られた話にギリギリ感を醸すのは難しいことだが、そこへの一番の近道は「自分の創作する話を信じ、その世界に没頭して創作すること」だ。
「信じること」と「闘うこと」。それは本作のテーマにも通底する。
『ミーン・マシーン』最近ではダントツのお薦め。
夜。退屈なので桜台のビデオ屋まで自転車を走らせる。
アニメ時代にも良く辿ったルート。
店では『ブラック・デモンズ』と『悪魔の教団レッド・モンクス』を発見。久しぶりに自分のための買い物が出来た。
ここのところ買うものといえばヤフオク販売用の自分的には興味のない作品ばかり。
そんなんだから本当に観たい作品に飢えてるんだな、最近。
帰り道、この間買ったメモリー型ウォークマンに入れた、昔よく聞いた曲を聴きながら帰ってくる。
そして毎晩夜道を走った頃の事を思い出す。
目の前に続く道の先、街灯の届かない闇にあるのは民家なのか木立なのか、店鋪なのか社なのか解らなかった頃のこと。
きっと今は部屋に物が有りすぎて、夜道に出る必然性がなくなってしまったのだなあ。
ランダムに掛かる曲を聴きながら、この町の外に広がる風景を想像しながら、少しづつ外に向かって自分の世界を拡張させていた自分を思い出した。