Attack of the mole baby

hellbeyond2007-02-18

 『エクステ』を観る。
 川崎の劇場は初日にしては寂しい入り具合。
 とはいえ劇場正面にかかっていたエクステのポスターはその他セントラル系列作品と比べてスタイリッシュで良い。そうそう。このくらいしないと客来ないよ。『同じ月』『鳶がクルリと』自分が関わった二作品は両方とも噴飯ものの宣伝で撃沈した感があったので、取り合えずそういう最低の負け戦に興じることだけは避けられたわけだ。
 作品内容は…絵コンテをきっちり切って撮影に臨んだだけの結果は出ていると思う。特殊効果シーンの面白さはアメリカ良質B級作品程度のクオリティには達している。そのデザイン自体にオリジナリティがもうほんの少しだけあれば…という感は否めないが、観客が先を予想する前に一歩リードして引っ張っていくだけのスピード感はあると思う。先走りというほどの演出速度でもないし、その辺りは意外にも園子温監督にエンターテイメント作品作りのセンスがあるということだろう(これはコンテを切っていた時にも感じた)。反面、『ハザード』『紀子の食卓』に見られたような、思索的/物語紡ぎ的に妥協しない作品内面への厳しさは影を潜めている。厳格なまでに構造に拘った、あの石井隆にも通じる緊張感は残念ながら「東映」と相性が悪かったのだ(それに固執していたら、きっとこの作品は完成に至らなかっただろうとも思う)。
 一スタッフとして一つだけ愚痴を零させてもらうと、最後の三日間ほぼ徹夜して撮った髪の毛の素材映像が殆ど使われていないような…?
 いや、まあ最終的に出来上がってきた画のクオリティが最優先なのは当然だからいいんだけど。…だから最初からCGでやりゃーいいって言ったのに!ああ、可哀想な素材たち…。


 この休みを使い、久々にアニメを製作中。これは完全に個人的な映像。
 お世話になった人に子供が生まれたので、お祝いに贈るつもりである。可愛い絵を描くのも久しぶり。今日はもぐらの子が寝ている→寝返りまで描いた。


 明日は友人Mの車でビデオ屋探索。
 明後日は関内B.B. streetで大谷哲朗のライヴを鑑賞する予定。