新作コーナーを燃やせ

hellbeyond2007-12-25

 文芸社ドラマスペシャル『長男の結婚』撮了。
 今回は多少時間的余裕が有る作品だったため、レンタル新作の棚を気にすることが出来た。
 最近どうも'90年代中期に隆盛したジャンル「サイボーグ物」が復活している気がする。
 フィリップ・ロス関係の『サイボーグ・ソルジャー』、『ユニバーサル・ソルジャーズ』(例のシリーズなのか?)、『ラスト・ソルジャー』『アンドロイド』『トランスモーファー』(…)など枚挙に暇がない。
 一等頭に記した『サイボーグ・ソルジャー』なんて、ロボのデザインが頭部のみ明らかに日本アニメからの引用だったりして、等身大ザクが闊歩する『プロトタイプ』や名作『超時空兵団APEX』の頃のフィリップ・ロス復活かと思ったが、調べたらTV映画。一気に期待が萎む。結局どれも心の無い近年のB級の流れが『トランスフォーマー』ブームを安くなぞっただけの代物だった。

 他の新作では病院心霊映画『ザ・ホスピタル』が本気で意味不明。廃墟的な粉っぽい白で纏めた映像は悪く無いが、主人公が怖がってるものが我々観客には全然怖くない、という絶望的状況。キャラに感情移入がなされていないこと、恐怖対象の脅威に関する説明が無いのにヘンな事象のみ連続することが災いし、座りの悪さは物凄い尻上がり振り。クライマックスでは脈絡無く妊婦から老人が生まれ、その皮を剥くと主人公の顔が!え?
 『SLIME スライム』なるブロブ系新作とか、リチャード・ぺピンの最低クワガタ映画『スタッグ』とか、更に出来の悪い映画は沢山観たが、別に語るところも無いので割愛。「観るな」とだけ言いたい。


 上記作品全て、ジャケットだけは観客が観たいものをとても良く判っているのだが・・・。
 ジャケットデザイナーと本編監督/脚本家を交代したらどうか?素人だとしても観客の心を忘れていない人間のほうがいくらかマシな作品をでっち上げると思う。