レイザーバック盆地から遠く離れて

hellbeyond2008-04-30

 明日から上司であるチーフ、セカンドが作品に合流する。
 つまり、(GWは置いておいて)本日が猶予期間の最終日ということである。今日まで集めた武器で、どこまで闘えるか。今日も一日、家で静かに調べ物、そして台本をシーン別の表に切り分ける作業を行っていた。


 気分転換も兼ね、ツタヤに『ローレライ』を借りに行く。その道中、南武線高架下の駐車場で相方と「コゲ」と名付けた野良猫が一心に体を舐めているのを見る。
 仕事で精神状態が不安定になる時期には、「いつもあるもの」が同じようににあることの安心を、キリキリと強く思う。それは夕刻に食材の買い物に出た帰り、コーラを飲みながら自転車に乗る老人とすれ違ったとき、また、資料を探しに立ち寄った図書館の前庭、池の飛び石に甲羅干しする亀たちにも同じように感じる。


 焦燥感に炙られたり、諦めにも近い楽観に陥ったり、ふらふらと安定しない心。ふと、もうそろそろ「自分の見たいもの」を作ろうとしてもいいんじゃないか、そう思った。