雨にもマケズ

hellbeyond2009-03-24

 『えじき』『アイアムオメガ』を観る。
 両作とも特殊効果のデザインや基本的演出には間違いがないが、脚本段階で分かるはずの失敗を犯している。前者は序盤の伏線を後半忘れるのでもう言語道断。後者はゾンビ映画のはずがクライマックスは人間同士の格闘。それはマーク・ダカスコス主演であるので真っ当な選択のようにも思えるが、ダカスコスは何発も銃弾をぶち込まれて瀕死という設定。ダカスコスが半眼でフニャフニャと棒を振り回す!・・・愚痴は言うまい。選んだのは自分だ。
 明日はデンマーク映画『デュカネ 小さな潜水夫』の続きを観るつもり。


 基本、自分にとっていいホラーの基準とは、「登場人物たちの日常生活にまで想像が及ぶか否か」である。勿論本編中に日常描写があってもいいのであるが、それをやると延々意味のない人物説明を展開しかねないので、矢張り小道具やちょっとした仕草などでそれを垣間見せるのが一番。
 そんなことを再確認させてくれる小説、小池真理子の『墓地を見おろす家』を読んでいる。