Stand by myself。

 『マクト』のときも『ストップオーバーステーション』のときも体験したのだが、映画製作上のゴールまであと少しというところになると、胸中がざわざわするというのか、常に心臓が1.5拍早めに打っているというのか・・・兎に角居ても立っても居られなくなるという症状が巻き起こる。
 緩慢にしか進行しない自分担当部分の仕上げの苦しさ(まあ、映画製作の最終段階というのはそうしたものなのだが)。これから先に待っている闘いへの畏怖と、この作品の現場から去りたくないという気持ち。
 そして、自らの手では抱えきれない巨大な「作品」を売ることに対する武者震い。


 立ち上がらなければいけない。チューンナップは十分なのか、旅の準備はできているのか、もう一度確かめよう。
 この作品を世間的に成功に導くためには、いろいろと必要だから。